FilmCase

ぽんこつダイアリー

リメンバー・ミーを観たら全部裏切られた話

 

リメンバー・ミーを観に行きました。
きっかけは予告で聞いたミゲルの歌がとても良かったから。

ワクワクしてたらアナ雪が始まって驚いた。同時上映だということがすっかり抜け落ちてた。スクリーン間違えたなぁとかぼんやり思ってました。
前、バイト先がアナ雪とコラボして散々歌聞いて予告も聞かされたはずだったのに忘れるなんて、人の記憶の曖昧さ… 

以後ネタバレも含みます。

 

クリスマスのパーティーに国中のみんなを招待して楽しもう!というお話。

アレンデールの国行ってみたいなぁ。街並みも好みだし、登場人物の服装のデザインがとても素敵。寒色がいい雰囲気を出してます。
見て数分はいや季節感…公開する日間違えたのでは?なんて勝手なとこを考えていたけど、そんな考えはエルサの魔法ですぐに吹き飛びました。
魔法シーンが本当にきれいで一瞬で世界に飛び込める。
ご馳走を用意して鐘を鳴らし、姉妹がみんなを招待しようとはりきるものの、クリスマスは各家庭の伝統があると言って国民たちは帰ってしまうんですよね。悲しい。
クリストフがトロール流のお祝いを伝えようとしてくれるんだけど、クセが強すぎて文化の交流には中々時間がかかりそうな仕上がり。
幼少期に両親を亡くし、エルサの能力のため塞ぎがちなクリスマスを送っていた姉妹には家族で伝統行事をするっていう経験がない。しょんぼり。
そんな二人を見たオラフがスヴェンと一緒に、いろんな伝統をアナとエルサにプレゼントしよう!と奮闘します。なければ作ろうの精神、とても良いです。さすがオラフ。


オラフの歌うシーンが結構あるんだけど、おどけた感じの声なのに歌はしっかりしててギャップがありました。ピエール瀧さんすごいな。
素敵であったかい伝統をたくさん集めて持ち帰ろうとしたところ、ハプニングでスヴェンとはぐれ、森で迷子になってしまうオラフ。

オラフを探すためにみんなで大捜索して、アレンデールのクリスマスに新たな伝統が生まれてハッピーエンドです。

 

前作に引き続き吹き替えキャストの歌がとても良いです。エルサの繊細さと慎重さと優しさを、アナの天真爛漫さと可愛さが存分に味わえます。松たか子さんと神田沙也加さん凄い。

 

ストーリーもちょうどいい長さで上手くまとまってます。ときおり笑いも生まれていて劇場に一体感があったのも含めていい作品でした。

 

 

そして大本命リメンバー・ミー
予想がことごとく裏切られました。
映画を見ると展開とか人物の繋がりとか予想するタイプなんですが何一つ当たりませんでした。ワクワク感が止まらなかった。あと途中から涙も止まらなかった。
感動ものなんだろうなと思っていたけれど、あんなになくと思わなかった。静かに泣くのって難しいや…

 

子供向けかなぁとたかを括っていましたが裏切られましたね。結構ダークで現代的なところを扱っていたりして、見ていてまず飽きなかったです。

どんな理由であっても人の作品を盗用したりパクったり、あまつさえそれを利用して利益を得るなんて駄目だから。お前のことだぞ漫〇村。

 

人は2回死ぬ。
一度目は死ぬと死者の国に行って
二度目は生前の自分との思い出を覚えてる人が居なくなると、死者の国からも消えてしまう。
ワンピースでDr.ヒルルクが、人はいつ死ぬと思う?人に忘れられたときだって言ってたのを思い出しました。

 

死者の国でミゲルを助けてくれるヘクターというキャラクターがいるんですけど、声が藤木直人さんなんですよね。わたしの中ではHUNTER×HUNTERの映画でオモカゲを演じた印象が強くありました。あの映画ではサイコパスな役だったけれど、今回はユーモラスなガイコツお兄さんに仕上がっています。

 

 

ところで、昔からおばあちゃんが出てくる話に弱くて、のび太とおばあちゃんの映画の話とかCMでボロ泣くんです。本編はまだ見たことないのに。
この映画でも加齢で忘れっぽくなったひいひいおばあちゃんが登場します。もう目が潤んだ。自分のおばあちゃんと重ねてしまって駄目だった。
わたしのおばあちゃんは認知症とボケがあいまって、5〜6年前から物忘れが本当にひどい。
帰省で地元に帰るたび、大学はどこになったの?お家から通ってるの?アルバイトは何をしているの、幼馴染の〇〇ちゃんと△くんはどこの大学?この間、角でスーパーで□ちゃんのおばあちゃんに会って話したのよ。と聞かれる質問はルーティン化しています。
そのたびに、東京の大学に行ってるよ、一年の冬からひとり暮らししてる、幼馴染たちはこうこうこうなってる、と毎回同じ答えを返すんですよね。角のスーパーで会ったというお知り合いはもう随分前に亡くなったのに、ついこの間会ったみたいに話す。
おばあちゃんの時間の中ではまだわたしは高校生のままなんです。
大学生として過ごしているわたしの記憶が無い。それって高校以降のわたしはおばあちゃんの中に存在してないのかな、と思い出すと涙腺が溶けた。

 

ずっと見て見ぬふりをしていたことがまさかファンタジー映画で突きつけられるなんて思ってなかった。
それでも映画を見ているうちに、大切なのは思い出だっていうことに気付かされ、おばあちゃんの記憶がが無くてもわたしが憶えていれば問題ないじゃんってことも理解できました。ありがとうリメンバーミー。ありがとうおばあちゃん。教わった編み物も、少しずつできるようになってるよ。

 

 

ただただ家族愛最高!!!というだけではなくミゲルの葛藤とか家族との衝突を経て答えに辿り着くので、中だるみも無く楽しめました。

あと死者の国にアレブリへスというキャラクターが出てくるのですが、本当にかっこ良いです。動物見てるとワクワクしちゃう。

 

 

わたしは映画に行ったらエンドロールが終わるまできっちり見る派なんですが、エンディングの曲が映画と必ずしも一致している訳でもないんですよね。惰性で座り続けることもある。もちろん個人差はありますが。

でもこのリメンバー・ミー、エンディングも最高でした。シシド・カフカさんの声がしっかり余韻を与えてくれたおかげで、惰性なんて消え去りました。


泣きすぎてメイクがドロドロで、ミゲルがプールに落ちたあとみたいな顔になってた。

おかしいな、このマスカラウォータープルーフだったはずなのに